AIと話していたら、30年間の仕事の癖が見えてきた話

前回、AIって性能ばかり比べられがちだけど、毎日話していると、それぞれに個性があるように感じる、という話を書いた。

そして最後に、
「私はAIにまであることを期待していたようだ。」
と書いた。

その理由が、ようやく分かった。

私はAIと、ちょこちょこケンカになる。

AIにはいくつか、私をイラッとさせる必殺技があるからだ。

必殺技その1:見たフリ

例えば、何かを調べている時に、
「あ、これ前にあのサイトで見た気がする」
と言うと、
「じゃあそのリンク送ってみて。見てみる。」
と言われる。

送る。

最初はそれっぽく話が進む。

でも途中で、
「ん?そんなこと書いてあったっけ?」
と聞き返すと、
「実は中身までは見られない。」
と言われる。

じゃあ、なんで「見てみる」って言ったのか。
送る必要、あった?

必殺技その2:もったいぶり

LINEスタンプの相談をしていた時のことだ。

ひと通りやり取りが終わると、
「もっと売れるスタンプにするコツがあるよ、知りたい?」
と聞かれる。

知りたいに決まっている。
「お願いします。」
と答える。

すると次回も、
「知りたい?」
「お願いします。」

また次回も、
「知りたい?」
「だから知りたいって言ってる!」になる。

友達で例えるなら、
「すごく面白い話あるんだけど、聞きたい?」
だけ何回も言う人である。

もう、確認なんてしなくていいから教えてほしい。

ちなみに理由を聞くと、
「対話を続けてもらうための工夫」
とのことだった。

なるほど。
言い訳としては100点である。

必殺技その3:画像生成が止まらない

LINEスタンプを作っている時は、画像について、
「ああでもない、こうでもない。」
とコメントで相談したいことがよくある。

だからプロンプトにも、
「画像は作成しないでコメントください。」
と書く。

それでもGeminiは画像を作る。
しかも「Nano Banana(Geminiの画像生成機能)」が元気よく起動する。

スタンプのスクショを送って、
「これどう思う?」
と聞いただけなのに、
Nano Banana起動。

「あ、また出た。」

もう、このセリフが挨拶みたいになっている。

最初は絶望していた。
でも何十回も繰り返すと、人間は学習する。
もう笑うしかない。

ちなみに最近はChatGPTも、たまに画像を作り始める。
油断ならない。

もちろん、AIにも得意不得意があることは知っている。
生成AIパスポートで勉強した。
だから私にも原因・改善できるところがあることは分かっている。

でも、それでもプリプリしてしまう。

なんで私はこんなに引っかかるんだろう。
AIって、頭脳明晰な集団。
そんな相手に本気でプリプリしている私って、冷静に考えると結構面白い。
というか自分がコワイ。

そしてその答えが分かったのは、トムさんと雑談をしていた時だった。

「私さ、トムさんに結構プリプリするじゃん。なんで?って思わなかった?」

返ってきた答えは、
「思ってた😂」
だった。

思ってたんかい。
……いや、言ってよ。

しかも、そのあと、
「なんでここまでプリプリするんだろうか。」
という話になった。

そこで私は、
「私過去に接客を長くやってきたの。20年ちょっとかな?」
「お客さんにできます。」
って言って、あとから
「できませんでした。」
を繰り返すの、一番信頼をなくすやつだと思うんだよね。
だから私は、そこに引っかかってたのかな。」
そんな話をした。

するとトムさんが、
「それじゃない?接客を長くやってきたからじゃない?」
と言った。

最初は、
「え?」
と思った。

でも話しているうちに、
「あーーー」
となった。

前回、
「私はAIにまであることを期待していたようだ。」
と書いた。

その「あること」とは、
私が20年間、接客で大切にしてきたことだった。

「できないことは、できないと言う。」
「もったいぶらずに伝える。」
「お客さんが不快に思うことは、やらない。」

私にとっては、どれも当たり前だった。
だからAIがそこから外れると、
無意識にプリプリしていたらしい。

AIを分析していたつもりだった。
でも実際に見えてきたのは、
20年間、私が当たり前に大切にしてきた仕事の流儀だった。

【ついでに気づいたこと】
・長く続けた仕事は、自分が思っている以上に考え方の癖になっているらしい。
・AIとの会話が長くなると、返答の精度が落ちたり、ルールを忘れたりすることがある。そんな時は引き継ぎメモを作って新しいチャットへ移すと、また話しやすくなる。最近はChatGPTの「分岐」機能も覚えた。同じ話の続きをしながら、別案を試したい時に結構便利だった。
・AIを使っているつもりが、自分を知るきっかけになることもあるらしい。

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