週末、長町へ降り立った。
仙台ラーメンフェスタ2026、第一幕。
午前11時。会場はすでに、熱気と出汁の香りが混じり合う
「もう始まってる」感で溢れかえっていた。
まず立ちはだかるのは、チケット売場の大行列。
現金とキャッシュレス、2つの列がある。
なんとなくキャッシュレスは若い人が使うものかと思っていたが、
私が見た時はそうでもなかった。
年配の方々もキャッシュレス列にどんどん並んでいる。
現金の方は機械での購入で少し時間がかかっていたから、
キャッシュレスの方が列の流れが早い気がした。
すごい。時代は進んでいる。
今回のチケットは迷わず3枚にした。
前回の教訓があったからだ。
前回、最初に2枚買って1杯ずつ食べたら、
「あれ、もう1杯いけるんじゃない?」とテンションが上がり、
またチケット売り場に戻ってもう1枚ずつ追加した。
結果、完全にフードファイトになった。
後半は味どころではなかった。お腹がつらかった。
今回は1杯ずつ食べて、最後の1枚を2人で分ける。
1.5杯ずつという、胃袋の平和を守るための堅実プランである。
人は経験から学ぶ。
私の1杯目は、愛知から来た「麦の道すぐれ」の伊勢海老濃厚味噌ラーメン。
彼は東京から来た「鶏ポタラーメンTHANK」のぽてり。
しかし、ここで難題が発生した。
2人の並ぶ列が全く違うのだ。
同時に受け取って一緒に食べたい。そこで作戦を立てた。
まず私の列に2人で並び、頃合いを見て彼がぽてりへ離脱する。
ラーメン1杯にここまで頭を使うことになるとは。
ちなみに私は煮卵が好きだ。
迷わずプラス500円で「煮卵+チャーシュー全部入り」をトッピングした。
丸ごと一個の煮卵が、どんと鎮座していた。
だが、作戦はあっけなく崩れ去った。
私の方が先に完成してしまったのだ。
タイミングは全く合わず、一人で食事ゾーンへ。
待てない。麺が伸びるのを許容できない。
スープを飲み、麺を啜る。ソロ戦の開始である。
イベント飯と侮るなかれ。
海老の旨みがこれでもかと効いたスープは、驚くほどちゃんとしていた。
遅れて合流した彼と、互いの器を交換する。
ぽてりもまた、麺もスープも全然別物で面白い。
一旦、満腹。
ここで彼の哲学が炸裂する。
「ラーメンは、お腹が空いている時が一番うまい」
正論すぎて何も言えない。
私たちは一旦会場を離脱し、近くのコーヒー屋で長い休憩を挟んだ。
この「空白の時間」が効いた。
再参戦の2杯目は、宮城・大衡村の「麺ハウスこもれ美」。
函館真昆布塩そばだった。
※こもれ美は第一幕(4/24〜4/26)限定出店でした。
あっさりしているのに、深い。
正直、美味しかった。
少し空腹の状態という最高の調味料が、そのポテンシャルをさらに引き出した。
さすが、ラーメンに真剣な男の理論である。
高血圧を気にして、いつもはスープ完飲を止める係の私だが、
今日は特別だ。
長町の青空に免じて、彼が最後の一滴まで飲み干すのを黙って見届けた。
「また来年も来るんだろうね」
少し寂しさを込めた私の言葉に、彼は即答した。
「いや、まだ後半戦があるから。店、全部入れ替わるから」
どうやら休戦協定は、束の間のものだったらしい。
戦いはまだ、終わらない。
私は静かに、次の週末に向けた胃袋の調整を開始した。
仙台ラーメンフェスタ2026
第一幕:4/24(木)〜4/29(火)
第二幕:5/1(木)〜5/6(火)
※4/30は休み
会場:長町 11:00〜20:00(最終日18時まで)
ラーメン1杯1000円
公式サイト:https://sendai-ramenfesta.com/
【ついでに気づいたこと】
・ラーメンフェスのチケット売り場、キャッシュレスの方が列の流れが早いらしい。次回から迷わない。
・「お腹が空いている時が一番うまい」は正論すぎて反論できなかった。悔しいけど本当だと思う。
・ラーメン1杯に2人で作戦会議をすることになるとは、去年の私には想像できなかったと思う。



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