「会社はあなたを守ってくれるの?」|『ツレがうつになりまして。』と休職中の私が重なった話

※一部ネタバレを含みます

Amazon Prime Videoで、映画『ツレがうつになりまして。』を見た。
仕事をバリバリこなしていた夫がうつ病になり、
そこから夫婦の関係が変わっていくお話だ。
最終的にはハッピーエンドである。ただし途中がなかなかしんどい。

奥さんが仕事で忙しくなって余裕をなくし、
ツレに対してきつく当たってしまう場面がある。
そのやり取りが続いていた中で、
ある日ツレが自殺未遂をしてしまう。

一言が原因というより、
少しずつ「突き放された」という感覚が積み重なって、
ある瞬間に視野がぐっと狭くなった結果だと思う。
私にはそう見えた。
普段なら絶対考えないようなことを、
追い詰められると考えてしまう。
うつ病の怖さはそこだと思った。

じゃあ家族がうつ病だからといって、
ずっと気を張り続けて関われるのかというと、
それも現実的ではない。
奥さんにだって仕事もあるし、自分の生活もある。
人間なので。

だからこそ最初に、
「できるだけ支えたいけど、
余裕がない日はきつく当たるかもしれない。
でも責めているわけじゃない」
みたいなことを、先に共有しておく。
ネタばらしをしておけば、後のすれ違いを
必要以上に深刻に受け止めずに済むんじゃないかと思う。

もう一つ印象に残ったのが、
「会社はあなたを守ってくれるの?」という言葉だ。
奥さんが、会社を辞めることを促す場面で出てくる。
でもツレはすぐには決められない。
そんなに簡単だったら誰も苦労しない。

これが、完全に自分と重なった。

営業部に異動してから頭痛が出るようになって、
主治医に相談したら「この環境は良くない」と、
残業をしないという診断書を出してもらった。
が、守られなかった。
残業は普通にしていたし、頭痛も続いていたし、
耳鳴りまで出ていた。
それでも「やらなきゃいけない」と思って働き続けていた。
我ながら、なかなか無茶なことをしていたと思う。
今ならわりと冷ややかに振り返れるけど。

心配はしてくれるだろう。
でも会社が人生を守ってくれるかというと、
それは完全に別の話だ。

だからこそ、今の自分はどうするか、をちゃんと考えたい。
まずは復帰を目指す。
ただし無理をしないことを前提にして、
それでも難しければまた休む、という選択肢も持っておく。
全部を一気に決めなくていい。
そのときの自分に合わせて、少しずつ選んでいけたらいいな、
と映画を見ながら思った。たぶん。

映画の最後、きっちり休んだことで
笑顔を取り戻していくツレの姿が描かれている。
今回うつ病になって長期的に休んだことは、
自分の人生においてすごく良かったなと思っている。
あのまま耳鳴りを無視して突っ走っていたら、
今頃どうなっていたかわからない。
まあ、休んだので。

この映画、自分がうつ病だからというだけでなく、
かつて身近にうつ病の人がいたことがあって、
ツレ側の気持ちも奥さん側の気持ちも、
両方わかる状態で見ていた。
だからこそ、こんなにいろいろ考えてしまったんだと思う。
見てよかった。

【ついでに気づいたこと】
・普段なら絶対考えないようなことを、追い詰められると考えてしまうことがある。うつ病の怖さはそこだと思った。
・「できるだけ支えたいけど、余裕がない日もある」をあらかじめ伝えておくと、すれ違いを必要以上に深刻に受け止めずに済むかもしれない。
・会社は会社の役割を果たしてくれる。でも自分の人生や体を守るのは、結局自分だと思う。

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