前回の記事で、産業医から課題図書を勧められた話を書いた。
一覧を見ると、
認知行動療法15冊。
アサーション11冊。
メンタルヘルス12冊。
発達障害9冊。
アンガーマネジメント4冊。
思っていたより結構ある。
もはや課題図書というより、必修科目のフルコースである。
「この中から選べばいいんだな」
そう思い、とりあえずKindle Unlimitedで読める本を探した。
リストの中には「マンガでわかる」系のタイトルもあった。
認知行動療法が3冊、アサーションが1冊。
異様に多いというほどではないが、確かにある。
本を買う前は、まずAmazonでレビューを見る癖がある。
マンガ系は評価自体は高かった。
ただ「全部が漫画というわけではない」という感想もちらほら見かけた。
実際に本屋でぱらぱらめくってみると、たしかに漫画の合間に文章がガッツリ挟まっている。
マンガだけだと思って油断すると、痛い目を見る仕組みらしい。
そういえば、メルカリでも同じ本を探してみた。
検索してみると、定価に近い値段のものが多かった。
需要は、ちゃんとあるようだった。
私は普段、お風呂でも本を読む。
Kindleは防水なので、すっかり湯船の相棒になっている。
面白い小説だと危険だ。
「あと一章だけ。」
これを何回も繰り返しているうちに、気づけば軽くのぼせる。
お風呂から出て、ふと時計を見る。
あれ、時計壊れてる?
入った時は9時だったはずなのに、気づけば11時。
どうりで指がふやけているわけである。
ところが今回は違った。
まずは認知行動療法。
うーん、違う。
続いてアサーション。
……やっぱり違う。
お湯はまだ十分熱い。
それなのに、本だけ先に閉じた。
のぼせるどころか、予定より早くお風呂が終わった。
こんなことは、あまりない。
もちろん、本が悪いわけではない。
ただ、私にはしっくりこなかった。
読んで救われる人は、たぶんたくさんいる。
今回はタイミングと内容が、たまたまズレていただけの話。
理由も何となく分かっていた。
私の場合は、「もっと伝えましょう」とか「考え方を変えましょう」というより、その前に仕事量の問題があった。
もともと「残業をしないように」という診断書も出ていた。
それでも仕事量は変わらず、結果として残業になっていた。
仕事量がきついことも、休みたいことも、その都度伝えてきたつもりだった。
だから、本を読みながら、
「今の私には、ちょっと違うな。」
という気持ちになった。
ちょうどその頃、クリニックの受診日だった。
先生に、
「会社から勧められて読んでみたんですけど、私にはちょっと違う気がするんです。」
と話した。
仕事量のことも、これまで伝えてきたことも、そのまま話した。
すると先生は、
「ああ、読まなくていいよ。」
拍子抜けするくらい、あっさり終わった。
その一言で、
「ああ、この違和感は間違っていなかったんだ。」
と思えた。
それ以来、私は罪悪感なく本を閉じる権利を手に入れた気分になった。
医者のお墨付きで積読。
最強である。
……ただ。
そんな中でも、一冊だけ、お風呂からなかなか出られなくなった本があった。
『マンガでよくわかる 怒らない技術』である。
その話は、また次回。
【ついでに気づいたこと】
・「マンガでわかる」系でも、全部が漫画とは限らない。油断していると、普通に文章のページに遭遇する。
・本は、合わないと感じたら合わないままでいいらしい。
・お風呂での読書は、本によってのぼせ具合が変わるらしい。


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