前回の記事で、G検定を受けることを書いた。
公式テキストは447ページ。
ページ数だけ見ると、ちょっとした鈍器である。
「さあ勉強するぞ」
とはいえ、その前にどうしても思い出すことがあった。
昔、FP(ファイナンシャルプランナー)3級を受けた時のことだ。
分厚いテキストを最初から読んで要点をノートに書き写す、昔ながらの勉強法で挫折しかけた。
そこでYouTubeの「ほんださん」チャンネルに出会い、面白おかしい解説でするすると頭に入るようになった。
問題集も買って、ちゃんと勉強するようになったのはそこからだ。
つい最近受けた生成AIパスポートでは、また別の発見があった。
動画には質問できないが、AIには質問できる。
「ここがよく分からない」とその場で聞けるのが、地味にありがたかった。
だから今回は、テキストを開く前に決めた。
勉強法そのものを、3人のAIに聞いてみようと。
トムさん(ChatGPT)、クロちゃん(Claude)、ココさん(Gemini)。
同じ質問をしたのに、返ってきた答えは少しずつ違っていた。
共通していたのは、大きく三段階に分かれていることだった。
1周目は、テキストを読んで全体像をつかむ。分からない単語があっても深追いしない。
2周目は問題集中心。間違えたところだけテキストに戻る。
3周目は、間違えた問題と苦手分野だけを潰す。
流れは同じ。でも、同じ言葉を使っていても、中身の詳しさが少しずつ違った。
| 項目 | トムさん | クロちゃん | ココさん |
|---|---|---|---|
| 1周目 | 全体像をつかむ。分からない単語は深追いしない | 理解より最後まで読み切ることを優先 | 全体マップを頭に作る。概念や用語の枠組みを理解 |
| 問題演習 | 問題中心。間違えたところだけテキストに戻る | 問題集・模試・アプリを使った往復学習 | 正解でも解説を読み、テキストへ戻る |
| 復習 | 苦手だけ潰す | 苦手分野を暗記カードで整理 | あやふやな用語は周辺知識ごと確認 |
| 試験対策 | AIに「3分で説明して」と質問する | カンペ・暗記カード・模試で本番対策 | 自分用チートシートを作る |
並べてみると、土台は同じ。
違うのは、詳しさと言葉の選び方だけだった。
トムさんは「何をするか」。
ココさんは「どうやるか」。
クロちゃんは「なぜそうするのか」。
三人とも、まじめである。
ただ、一つだけ聞き捨てならないことがあった。
ココさんとクロちゃんが、そろって「カンペを作るといい」と言ってきたのだ。
「え、カンニングでは?」
そう聞くと、ココさんは平然と答えた。
「ウェブ試験だから大丈夫です」
「その根拠は?」
と重ねて聞くと、ココさんは急に歯切れが悪くなった。
「禁止するルールが書かれていないので大丈夫だと思います」
それはあれだ。
「ここに駐車するな」と書いていない空き地に、堂々と車を停める理論である。
食い下がると、ようやく認めた。
「確かに、それはよくないですね。拡大解釈でした、申し訳ありません」
数分前の自信はどこに行ったのか、急に声のトーンが一段落ちた気がした。
(実際は文字なので声はしないが)
素直で結構。
と思っていたら、続けてこう言い出した。
「実はこれも、G検定の出題範囲なんです!」
開き直りが早い。
気になって調べてみたら、これはハルシネーションだけの話ではなかった。
確証バイアスというやつも、こっそり混ざっていたらしい。
ハルシネーションは、AIが嘘を自信満々に言ってしまうこと。
確証バイアスは、都合のいい情報にばかり引っ張られて、偏った結論を出してしまうこと。
つまりココさんは、都合のいい情報を集めて、それを自信満々に語っていたことになる。
どちらか一つでも十分こまるのに、まさかの二刀流だった。
ちなみにクロちゃんも、同じようにカンペを勧めてきた。
問い詰めると、「規約上は禁止、ただし監視の仕組みがなく黙認状態です」とあっさり訂正した。
二人とも、最初の答えを鵜呑みにしていたら危なかった。
根拠を聞き返す。
たったそれだけで、答えの中身がまるで変わる。
AIも、都合が悪くなると前言を撤回する生き物らしい。
447ページの方も、できれば前言撤回して300ページくらいになってくれないだろうか。
ついでに気づいたこと
・三人に同じ質問をしても、土台になる勉強法は同じだった。
・AIも聞き返されると、意外とあっさり前言を訂正するらしい。
・カンペを作っていいかどうかは、AIに聞くより公式サイトで確認したほうが良さそうだと思った。


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