給与が出ていても傷病手当金はもらえる?健保に6つ質問してみた話

前回、傷病手当金をざっくり計算してみたものの、肝心の自分の標準報酬月額が分からなかった。
ならば聞くしかない。

その前に、そもそも傷病手当金とは何なのか。

病気やケガで会社を休み、給料が出なくて困る本人と家族の生活を守るための、健康保険の制度である。
会社員やパート等で社会保険(健康保険)に加入している人が、仕事以外の病気やケガで働けなくなった時、一定の条件を満たすと、標準報酬月額をもとに計算した金額を受け取れる。

もらえる条件は、主に4つ。
仕事以外の病気やケガであること(仕事中のケガは労災の扱いになる)。
療養のため働けない状態であること(医師の証明が必要)。
連続して3日休み、4日目以降も休んでいること。
休んでいる間に給料が支払われていないこと(一部出ていても、手当金より少なければ差額が出る)。

もらえる期間は、同じ病気やケガについて最長1年6か月。

「休職して無給になった人がもらうもの」というイメージがあるが、給与が出ていたら絶対にもらえないわけではない。

金額は原則として、
「支給開始日前12か月の標準報酬月額の平均 ÷ 30 × 3分の2」
を基準に計算される。むずい。

ここで登場するのが「標準報酬月額」である。
ざっくり言うと、毎月の給与などを一定の幅で区分した、社会保険料や傷病手当金などの計算に使われる金額である。
基本給だけでなく、残業手当や通勤手当なども報酬に含まれる。

つまり、
「会社から給与が70%出ている」
「傷病手当金はだいたい3分の2」
だから、
「70%の方が多い。私は対象外」
とは単純に判断できない。
ますますむずい。

私の場合も、休職前には残業代があった。
だからこそ、自分の標準報酬月額がいくらなのかが重要になってくる。

ここまではFPの知識とトムさん(ChatGPT)との相談で分かった。

トムさんと話しているうちに、健保に電話してみようという流れになった。
トムさんが「これを聞くと分かるかも」と、質問を6つ挙げてくれた。

翌日、健康保険の窓口に電話した。
会社名と現在休職中であることを伝え、
「傷病手当金について質問したいことが、全部で6つあります」
と宣言した。

問い合わせというより、議題6本の会議である。

1つ目。
「2025年9月から休職中で、2026年3月までは給与100%、4月から70%です。傷病手当金の差額支給の対象になりますか?」

答えは、
「なります」
だった。

やっぱりな。
FPの記憶、合っていた。

2つ目。
「対象になる場合、いつの分から申請できますか?」

今回の健保からは、差額が大きくなりそうな時期を見て、どこから申請するか決めていいという説明だった。
私の場合なら、70%になった月から申請する方法も考えられるらしい。
そうなると私の狙い目は、70%になった月からである。

3つ目。
「私の傷病手当金の計算に使われる標準報酬月額はいくらですか? また、傷病手当金の日額はいくらになりますか?」

ところが、
「こちらでは分からないので、会社の総務に確認してください」

総務。
出た。

総務に聞くのがちょっと気まずいから、まず健保に電話したのである。
一周して戻ってきた。

ただし、ここで助かった情報もあった。
傷病手当金の請求には2年の時効があるため、今すぐ総務に確認しなくても、会社へ聞きやすい状況になってから確認し、さかのぼって申請することもできると案内された。

逃げ切れなかったが、猶予はもらえた。

なお、傷病手当金の請求権は、制度上、労務不能だった日ごとにその翌日から2年で時効になる。
「とりあえず2年間放置して大丈夫」という意味ではないので、実際に申請する場合は自分が加入している健康保険へ確認した方がいい。

4つ目。
「申請に必要な書類は何ですか?」

本人が書くものだけでなく、会社や医師に記入してもらう書類も必要とのことだった。
郵送か、ホームページからの取得か選べるというので、迷わずホームページを選んだ。

5つ目。
「医師や会社に記入してもらう書類はありますか?」

続けて本題。
医師の書類、いくらなのか。

前回、トムさんとは、
「いくら以上もらえるなら申請するか」
という損益分岐点会議までしていた。

すると今回の健保では、
「保険がきくので、自己負担は300円程度です」
と案内された。

300円。
マジ、ラッキー。

数千円かかると思って警戒していたので、一気に話が変わった。
300円なら、金額が少なくても申請した方がよさそうである。

損益分岐点会議、閉会。

6つ目。
「勤務を再開した後も、傷病手当金の差額支給の対象になる場合はありますか?」

私は今後、段階的に勤務を再開する可能性がある。
給与70%の状態が続く限り、対象も続くという。
もちろん、1年6か月の枠の中で。

これで6問終了。
6問中5問解決。おまけに書類代も300円で済んだ。

一方で、一番知りたかった自分の標準報酬月額は分からなかった。
6問聞いて、最後の鍵だけ総務が持っている。
世の中、そう簡単には完結させてくれない。

でも、2年の猶予があると聞いた。
ならば、会社に聞きやすくなった時に聞けばいい。

知らなければ、「70%出てるから関係ない」で終わっていた。
知っていたから、6つに分けて聞けた。

電話してよかった。

鍵は、まだ総務の手の中にある。

【ついでに気づいたこと】
・給与が出ていても、傷病手当金の差額支給の対象になる場合がある。
・トムさんに聞きたいことを整理してもらってから電話すると、話が早い。
・総務を避けて健保に電話したのに、最後の鍵は総務が持っていた。世の中、そう簡単には逃がしてくれない。

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